コラム

2022.01.17

【決定版】美しさの要 真珠のお手入れ

『真珠は高価で貴重だから丁寧に大事に扱いたい。』と思っているからこそ、普段行っているお手入れが正解か少し心配になりますよね。購入した真珠を長く、綺麗に保つためにはいくつかポイントがあります。なぜなら、真珠は世界でも稀な生きた宝石だからです。これからお伝えするポイントを抑えることで、曇ったように見えたり、テリが落ちたり、キズが付いたりすることなく、購入時の美しさを保つことに役立ちます。真珠の正しいお手入れ方法をどこよりも丁寧に分かりやすく解説致しますので、最後までご覧ください。

目次

・真珠のお手入れ 基本1. 使用後は必ず乾いたクロスで揉みこむ様に磨く
・真珠のお手入れ 基本2. 水、香水、ハンドクリーム、化粧品、日焼け止めから避ける
・真珠のお手入れ 基本3. 高温多湿、極度な温度変化、防腐剤を避けて保管
・真珠のお手入れ 応用1. ネックレスの糸は2~3年に一度糸変えをする
・真珠のお手入れ 応用2. 緊急時の対応
・まとめ

真珠のお手入れ基本1. 使用後は必ず乾いたクロスで揉みこむ様に磨く

一度肌に着けると体の表面にある汗や皮脂が季節を問わず付いてしまいます。汗や皮脂には少量の酸が含まれており、この酸が真珠のたんぱく質部分を溶かし、テリが落ちる原因になります。汗や皮脂が付いた状態で長期間放置すると、雲がかったように真珠の輝きが失われることもあるので注意が必要です。また、同じクロスを使い続けると、以前拭きとった汗や皮脂が付着しており、伸ばすことになりかねません。定期的に交換するか、眼鏡拭き等の柔らかい布を洗濯した清潔な状態で使用することが望ましいです。眼鏡拭きを代用する場合、眼鏡は拭かず真珠専用クロスとしてください。また、ティッシュはキズがつく可能性があるので使用しないでください。

真珠のお手入れ基本2. 水、香水、ハンドクリーム、化粧品、日焼け止めから避ける

真珠に水分が付着すると、その水分が蒸発するときに内部の水分まで奪われてしまいます。そして、真珠が収縮し真珠層にわずかなズレが生じることで、輝きが落ちる原因になります。また、肌に直接触れるもので香水、ハンドクリーム、化粧品、日焼け止めには注意しましょう。真珠を変色させる物質や、溶かす酸が含まれるからです。化粧後に、着用することで化粧品との接触を防ぐこともできます。真珠を身に着けるときは、必ず化粧の後を心がけましょう!

Point

真珠は海から取れるため水に強いと思われる方も多いですが、宝石となった真珠は水に非常に弱いです。特に水道水には塩素など科学物質も含まれているため、真珠の変色を引き起こす原因にもなるので、プールや温泉に入る際も必ず外してください

真珠のお手入れ基本3. 高温多湿、極度な温度変化、防腐剤を避けて保管

真珠は水分が苦手なため、高温多湿を避けて保管しましょう。極度な温度変化がある場所では、真珠は膨張と収縮を繰り返し、ヒビや割れの原因になります。数回で目立つようなヒビや割れは起こりにくいですが、毎日のように繰り返されると次第に劣化が進行します。また、結露の原因にもなり真珠の表面に水滴がつき、水滴に含まれるわずかな酸によって真珠が溶けてしまいます。真珠の表面が溶けると、表面に凸凹ができ、ちょうど曇りガラスのように光が乱反射され、曇がかった見た目になってしまいます。防腐剤や芳香剤は変色の原因になるので、絶対に一緒に保管しないでください。

Point

真珠は他の宝石よりも硬度が低く、キズが付きやすいです。他の宝石と当たらないよう、個別にジュエリーボックスに入れるか、仕切りのあるジュエリーボックスを使用しましょう。ジュエリーボックスに収めることで、真珠が苦手とする紫外線からも守ることができます。

真珠のお手入れ応用1. ネックレスの糸は2~3年に一度糸変えをする

時間がたつと、糸自体の劣化と糸に汚れがたまることで真珠の穴の周辺部分から少しずつ劣化します。放置すると、糸が切れて美しい連相が失われる原因にもなります。真珠の連相は美しさに非常に大きな影響を与えるので無理に自分で糸変えをしようとせず、プロに依頼しましょう。

真珠のお手入れ応用2. 緊急時の対応

真珠は水が苦手と繰り返しお伝えしましたが、以下のようなものが付着した緊急時には、まず水で濡らし固く絞った柔らかい布で汚れを拭き取ってください。その後、乾いた柔らかい布で乾拭きし、最後に風通しの良い日陰で自然乾燥させます。

真珠を溶かすもの
☑ケチャップ、レモン、ジュース、果物、マヨネーズ、ドレッシング、酢等酸性が強いもの
☑マニキュア、ヘアスプレー等
☑温泉、プール等

真珠を着色するもの
☑コーヒー、お茶、しょうゆ、みそ、食用油等

真珠を変質させるもの
☑アルコール、ベンジン、うがい薬等

まとめ

今回は真珠のお手入れ方法を詳しく紹介しました。たくさん気を付けるポイントがあって難しい!と感じた方もいるかと思います。まずは、基本の3つ『使用後はクロスでまめに拭く/水や酸、香水、化粧品などから避ける(化粧後に身に着ける)/保存環境』を少し心がけることで、真珠の持ちは劇的に長くなります。生き物から生まれるジュエリーだからこそ、デリケートさと繊細さを持ち合わせた真珠。ただ、お手入れをすると分かりやすくきれいでいてくれるので、騙されたと思って忠実にケアをしてみてください!手間をかけた分愛着もわきますよ(^^)