コラム

2022.04.27

真珠の美しさの秘密 テリ

以前、コラム【保存版】真珠の見分け方 5つの要素で少し触れたテリについて今回はさらに深堀りします。真珠の要素の中で一番重要視されるテリ。このテリが真珠らしさを生み出していると言っても過言ではありません。なぜなら、真珠層が積み重なってできる干渉色はイミテーションにはぜったいに現れないからです。今回は科学的な側面からテリについてご紹介します。真珠が好きでもっと詳しく知りたい方、科学的に物事を捉えることが好きな方、人が知らない雑学を知っておきたい方は楽しんで読めると思います。

 

目次

1.真珠の美しさの秘密 真珠層
2.真珠の美しさの秘密 干渉色
3.真珠の美しさの秘密 表面の美しさ
4.まとめ

 

1.真珠の美しさの秘密 真珠層

真珠は0.4ミクロンほどの炭酸カルシウム結晶でできた真珠層が何千枚も重なることでできています。その隙間にコンキオリンというたんぱく質が接着剤の役割をして炭酸カルシウムの層が出来上がります。例えると、積み上げられたレンガのイメージです。この1つ1つの層が隙間なく綺麗に重なっているか、0.4mm等一定以上の厚さ(一般的に言われる巻き)があるかがテリの美しさにダイレクトに影響します。真珠層の隙間に砂など細かい粒子がが入り込むと雲ががかったように見えたり、巻きが薄すぎると白っぽく干渉色が見られなかったり、真珠層が少しずれて重なっていると歪みが生じボヤっとしたように見えます。輪郭の境界線が分かりにくく、透き通る美しさに欠けるイメージです。逆に、真珠層が整然と並んでおり、巻き厚も十分あると真珠はスカッと透明感があり、カチッと堅そうに見え、重厚感と存在感のある真珠となります

 

2.真珠の美しさの秘密 干渉色

干渉色とは複数の光が重なることでできる色合いのことです。アコヤ真珠に照明を当てると、反射し白っぽく見える部分があります。その周りにグリーンやレッドに見える部分があり、これが干渉色です。干渉色は真珠以外にも、シャボン玉やコガネムシにも見られます。シャボン玉では虹色に見える部分が干渉色でこれは、シャボン玉の膜の内側と外側の2か所で光が反射して、ある部分の光が強くなり、ある部分の光が弱くなることで生じます。これによって、レッド、グリーン、ブルー、イエローなどカラフルな色に見えます。真珠ではいくつも重なる真珠層で光が反射し、光の強弱ができることでうっとり見入ってしまうような干渉色が生じます。

3.真珠の美しさの秘密 表面の美しさ

真珠のテリにはここまでに紹介した、「真珠層」と「干渉色」が重要になりますがどんなにこれらの素材がよくても、真珠表面がなめらかでつるっとしていなければ活かされません。真珠表面が汗などの酸で溶かされてしまうと曇りガラスのように曇って見えてしまうからです。身に着けた後は綺麗なクロスで揉みこむ様に拭くなど正しいお手入れをしてあげましょう。

こちらの記事では保管場所や緊急時のお手入れの方法が網羅的に紹介されています。まだ読まれたことのない方は一度読んでみてください。正しいお手入れができていたか確認にも役立ちます。【決定版】美しさの要 真珠のお手入れ

 

4.まとめ

真珠で一番重要視されるテリは真珠層の量と質、干渉色によって決まることが分かりました。巻きが厚いだけでは美しいテリを生み出すには不十分で、層が綺麗に重なり、美しい干渉色、表面の美しさ、これらが揃って初めて美しいテリができます。やはり真珠は他の宝飾品と異なり、人がコントロールできない部分が多いからこそ美しく、他に類を見ない存在なのですね。