コラム

2021.10.14

【保存版】真珠の見分け方 5つの要素

「真珠の違いが分からない」、「似ているのに全然値段が違う」など難しそうと思ったことはありませんか?真珠の価値を見極めることは、複雑でこのように思うことはとても自然なことです。この記事では、真珠の価値が決まる“5つの要素”を1つ1つ分解し丁寧に解説していきます。これから真珠を購入しようと思っている人、持っている真珠の価値を確かめたい人、真珠をもっと深く知りたい人に少しでもお役に立てれば幸いです。

目次

・見分け方1.テリ
・見分け方2.エクボ
・見分け方3.色
・見分け方4.大きさ
・見分け方5.形
・まとめ

見分け方1.テリ

5つの要素1つ目は“テリ”です。テリは真珠層の巻き厚によって決まり、真珠の価値を決めるときに一番大事な要素です。真珠は貝の中で長い年月をかけてカルシウムなど貝殻を作る成分を分泌し、真珠を形成します。このときにレンガが積み重なるように何千もの層ができます。層が厚ければ厚いほど真珠がしっかりビカッと輝き、深みが出ます。写真では右側の真珠がテリが強く、左側の真珠がテリが弱いです。

Point

表面にある光沢も大事ですが、巻き厚があり、真珠特有の内側から湧き出るような輝きがあると真珠の価値は上がります。一般の人がテリを見分けることは非常に難しいですが、鏡のように自分が映り込むかで判断するとわかりやすいと思います。

見分け方2.エクボ

2つ目の要素は“エクボ”です。エクボとは表面にある突起やくぼみで、業界ではキズとも呼ばれます。真珠は生物によって生み出されるため、人にほくろがあるのと同じように必ずと言っていいほどエクボは生まれます。穴をあける際は、美しい面が見えるようにエクボの近くに穴をあけて見えにくくするなど工夫されています。そのためお客様が手に取る真珠は、非常に美しい状態であることが多いです。

Point

真珠のテリが強ければ、真珠にさまざまなものが映り込むので、小さなエクボは見えにくくなります。エクボが少しあっても、気にならなければテリが強い真珠の方が身に着けた際に映え、使いやすいですね。

 

見分け方3.色

3つ目の要素は“色”です。真珠にはさまざまな色があります。普段から見かけるピンク、ホワイトピンク、ホワイトから、ブルー、グレー、クリーム、ゴールド、ブラック、グリーンなど多岐に渡ります。貝の内側の色がキラキラと場所によって別の色に見えたり、貝の個体によって色が異なったりすることからこのように様々な色が生まれます。

Point

真珠の色は“実体色”と“干渉色”から構成されています。“実体色”は真珠そのものの色をさし、“干渉色”は真珠の表面で色が屈折し現れる色です。この2つが織りなす色によって、真珠特有の魅力的な色ができています。

見分け方4.大きさ

4つ目の要素は“大きさ”です。アコヤ真珠のサイズは約2.0~11mmで、8mm以上の真珠は大玉とされ希少性も高まります。南洋真珠の母貝はアコヤ真珠の母貝よりも大きくなるため、サイズは約8~20mmの幅があり、14mm以上の真珠は希少性が高いです。真珠の大きさは核の大きさと、真珠層の厚さで決まります。貝に入れる核が大きいと真珠も大きくなりますが、巻き厚が薄ければ真珠の価値は上がりません。

Point

貝の大きさによって核の大きさも決まります。ムリをして小さい貝に大きい核を入れると貝にストレスがかかり死んでしまうことや真珠層をうまく分泌できないからです。貝にストレスを与えることなく真珠を形成することで良い真珠が出来上がります。

見分け方5.形

5つ目の要素は”形“です。一般的には丸に近い形ほど価値は高まりますが、雫の形をしたきれいなドロップ型など、丸でなくても価値が高くなることもあります。近年バロックと呼ばれるゴツゴツした形も唯一無二のデザインとして人気があります。

Point

ポルトガル語で「バロック Baroque」は「歪んだ」を意味し、そこからバロックバールと呼ばれるようになりました。バロックパールは真珠層の巻き厚が厚く、強い輝きや個性的な色を持っているものが多いです。真珠層の歪みによって起こる複雑な光の屈折によって、様々な色や独特な輝きが生まれます。

まとめ

自然の力で生まれてきた真珠。1つ1つ個性があり同じものは1つとしてありません。だからこそ見分ける要素が5つもあり、希少性が高いのですね。自分のとっておきの真珠を見つけてみてください。